このシチュエーションにしびれた

目覚めると閉ざされた廃工場の中で、まわりを見渡すとロープで拘束された男や血を流して突っ伏した男、片手で吊り下げられた男など4人がいて、みんな気を失っている。ここはどこなのか、なにがあったのか、そして、俺は誰なのか――。

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映画『アンノウン』はこんな幕開けだ。これだけなら最近流行りのいわゆるシチュエーション・ミステリーにありそうな設定だが、この作品はここからがミソ。男たちは次々に意識を取り戻すが、全員、記憶を失っている。周囲の手がかりから推測すると、どうやら工場内にいる5人のうち、2人は人質で、3人は誘拐犯らしい。そして1本の電話。誘拐犯の仲間がもうすぐやってくる。誰が人質で、誰が犯人なのか、誰が味方で、誰が敵なのか――。このシチュエーションがしびれるのは、自分が犯人として振る舞えばいいのか、誘拐犯として振る舞えばいいのかが、まったくわからないことだ。かといって記憶が戻るのを待つのも得策ではない。なぜなら他の男たちの記憶も同じように戻りつつあるからだ。ならばいまのうちに自分以外を殺してしまえばいいか。そうなった場合、誘拐犯の仲間が来て、自分が人質だった場合は、あっさりと殺されてしまうだろう。それならば仲間がいたほうがいい。誰を――?この作品はこのシチュエーションだけで半分以上は成功しているといっていいだろう。だけど残念なことに、思ったほどおもしろく展開しないのだ。ラストの二転三転も空しく空回りしてしまう。もっともっとおもしろくできるシチュエーション。もうこのネタが使えないと思うと、残念でならない。

黒点がなくなった

100年に1度――はなにも経済だけではないらしい。NHKの「解説委員室ブログ」によると、太陽の活動がこの100年でもっとも低調で元気のない状態にあるらしいのだ(「おはようコラム 「元気のない太陽 地球への影響は」」)。

太陽には黒点があるが、これは巨大なエネルギーを持つ磁石のような磁場ができている領域。太陽活動が活発になるほど強い磁場が現れて黒点も増え、周りで爆発現象も起きるので、黒点は太陽活動のバロメーターともなっているが、最近の太陽にはまったく黒点が無い。今年はおととい(20日)までの3か月余りで観測されたのは12日しかなく、出現率は11%と、過去100年で最も元気が無い状態となっている。

現在の不況は太陽の黒点がなくなったせいだ!と誰かが言い出す予感。

100年に1度の不況というけれど

与謝野財務・経済財政担当大臣は今日の臨時閣議で、今年度の経済成長率の見通しをこれまでの0%からマイナス3.3%に下方修正したと報告した。過去最悪らしい。まあ、100年に1度の不況だというのだから、過去最悪はしょうがないだろう。というか、全然たいしたことのない数字に思える。マイナス60%とか言うのなら、さすが100年に1度!と驚きもするけれど。そもそも経済について過去と比べることに、どれだけ意味があるのだろう。100年前といまとじゃ、システムも規模もプレーヤーもいろいろ違うと思うが。

世界同時不況 (ちくま新書)

岩田規久男『世界同時不況』(09年、ちくま新書)は、1930年代の世界恐慌、日本の昭和恐慌や「失われた10年」を参照しながら、現在の不況からどうしたら抜け出すことができるかを考える。とても丁寧でわかりやすく、過去の不況について学ぶには格好のテキストだろう。問題は、過去の不況を学ぶことが現在の不況を考えるうえで役に立つかどうかだ。物理学の世界なら100年前に落ちたリンゴはいまでも同じように落ちるだろう。だけど経済学はどうか。もちろん役に立つことはたくさんあるのだろうが、読んでいて、昔のことはもういいから今のことを書いてよ!と歯がゆくなるのだ。だって僕らは100年スパンで生きているわけではないのだから。

河村たかしが名古屋市長に

名古屋市長選で前衆院議員の河村たかしが初当選したと知って驚いた。この人は民主党の代表選挙にいつも名乗りを挙げながら推薦人20人を集められず、「永遠の総理候補」などとも揶揄され、そのキャラクターからお茶の間では民主党の賑やかしのように思われていたが、僕はとても期待する政治家だった。明るいし、クリーンだし、なによりずば抜けて頭がいい。これまでは賑やかしでも、民主党が政権を取れば必ず日の目を見たはずだ。だから名古屋に収まらず、国政でがんばってほしかった。

バンドの方向性について

定例のスタジオ練習。いまのところライブの予定はないし、新曲もない、おまけに今日は島田さんがお休みだったので、音は出さずにバンドの方向性について話し合っただけだった。僕は昨年末に作った3曲にとても満足していて、あの路線ではなんとなくやり切った感がある。だから今年は方向性を変えようかと思っていて、どういうのをやろうと思っているかを、iPod に入ってるお気に入りのバンドの曲を聴いてもらいながら説明した。なるほど、じゃあ作ってきて――。まあ、そういうことだ。連休中に、今後の方向性がわかるような1曲を作ろうと思う。

家族について

僕が中学1年の頃まで父も母も商売をしていたので、家族そろって出かけるのは盆と正月の帰省だけだった。家族で動物園とか、家族でスキーとか、家族でデパートとか、そういう経験をしたことがない。外食すらないのだ。こういう家庭環境が人格形成に少なからず影響を与えていると思うのだが、それはまあどうでもいい。困ったなと思うのは、家族をテーマにした小説や映画を見たときに、他の人とは違う受け取り方をしているのではないか、よくわからないことだ。

イカとクジラ

映画『イカとクジラ』(05年、アメリカ)は、壊れてしまった家族を描く。かつては作家として名を馳せたがいまでは大学教員として生計を立てている父と、同じく作家としていままさに脚光を浴びつつある母、そしてふたりの息子。夫婦が離婚したことをきっかけに、家族の関係は壊れ、しだいに子どもたちも壊れていき――。監督はノア・バームバック、出演はジェフ・ダニエルズ、ローラ・リニーほか。監督の実体験がもとになっているだけあって人物造形はしっかりしているし、エピソードにもリアリティがある。ラストの余韻も、それが表すタイトルの意味も素晴らしい。アカデミー脚本賞にノミネートされたのも頷ける作品だ。
さて、問題なのはここからだ。ダメな家族を描いた作品だということくらいは理解できる。それでも、父親との交流がほとんどなかった僕からすると、父子で会話があるだけで、ずいぶんマシに思えるのだ。だけど、うらやましいというわけではない。感覚がよくわからないのだ。おまけに兄弟もいないから、それもよくわからない。自分を息子たちに投影できないから、うまく感情移入できないのだ。だから、こういう作品を理解できるのは、自分が父親になったときなのだろう。そうなればこういう作品を見る目も違ってくるに違いない。
◆公式サイト http://www.sonypictures.jp/movies/thesquidandthewhale/site/

孤島で何が起こったか

まだ小学生だった頃、公益団体が主催する林間学校のようなものによく参加していて、無人島キャンプというのに行ったことがある。無人島――といっても、実際に行ったら古びた民宿が1つだけあってガッカリしたんだけど、いちおう普段は無人なのだろう。そこでテントを立て、バーベキューをし、夜は肝試しをしたりと、よくあるキャンプをして帰ってきた。昔の記憶がほとんどない僕がこのキャンプをよく覚えているのは、やっぱり楽しかったからなのだろう。正確には無人島じゃなくても、いちおう船でしか行けないわけで、嵐だったり船が壊れたりすれば行き来は不可能になる。ミステリー小説には孤島モノというジャンルがあるが、孤島というのはそれだけでミステリアスなのだ。

ウィッカーマン [DVD]

映画『ウィッカーマン』(06年、アメリカ)は、休職中の白バイ警官のもとに、かつての婚約者から、サマーズアイル島という故郷の島で産んだ娘が行方不明だから手を貸してほしいという手紙が届き、単身で島に渡って捜索をはじめるが、なにやら怪しくて――という話。73年にイギリスで製作された作品のリメイク版で、監督はニール・ラビュート、出演はニコラス・ケイジ、エレン・バースティンなど。オリジナルはカルト映画として人気が高いらしいが、本作はラジー賞に5部門もノミネートされるなど、評価はかなり低いようだ。たしかに演出のせいでストーリーのおもしろさが損なわれているが、それでも僕は孤島というだけでドキドキしてしまう。
そういえば思い出した。無人島の夜、なにやら音がするからテントから顔を出すと、昼には見なかった背の高いおじさんが歩いていた。一行のメンバーではないし、民宿の人でもない。あの人はいったい誰だったのだろう。

黒点がどうしたってんだ!

おととい作ったショーツのタグに黒い小さな点がついている。5枚に1枚はついている。針の先ほどの小さな点だけど、おきゃくさんはゆるしてはくれない。これまでにも点つきで注意されたことがあり、始末書を書くはめになった。社内向けの始末書なんて、今思えば軽いものだ。今回は幸い納品前に気づいて一昨日からコツコツと検品をしている。一度表をじっくり見て、次は裏を見る。1枚に2度見る。そしてMサイズだけで注文は7600枚。そんなにパンツ売れんて。もういいかげんいやになってきている。7600枚を2回だから、結局は15000枚ほど検品していることになる。私は去年の健康診断でも視力2.0だったんだよね。なまじものすごい小さな点も見えるから都合が悪い。果たしてこのパンツを購入した人でこの点が見える人が何人いるかと思うと疑問だ。でもこうなったらとことん小さな点も省いていってやる!と変に逆ギレしている。まあ美しい商品を納められるように努力するのは工場の使命ですが。残りはあと600枚。よくやった、私。さぁ、いっぱいやっておやすみなさい。

ショーツな日々

ここ1週間ちょっとしたショーツバブルがおきている。うちでは洋服や下着に付けるタグ(手洗いとかタンブラー乾燥禁止とかかかれた小さい生地ね。よく洋服の左の内側についてるやつ)を作っている。他にも作ってるんだけど、今週そのタグがやたらめったら売れている。とはいえたいした量ではないのだが、まあここ最近暇だったからさ。そしてなぜかショーツ用ばっかり注文がくる。例年ならショーツとブラがだいたい同じだけ、まあ若干ショーツのが多いかなくらいなのに、なぜだか今年はショーツショーツショーツショーツだ。今週1週間だけショーツバブルな島田家だ。そうそう、夏が暑いと下着が売れます。なんでなんかねえ。暑いからってパンツたくさんはきかえるわけでもないと思うんだけどなぁ。世の中の人は暑いと日に何度もお風呂に入って、どんどんパンツを取り替えていって、お母さんは洗濯が追いつかなくなって、キィーッてなって、もう新しいパンツなしではやっていけない!ってなことになるのかね。なんにせよ印刷して巻いて切って印刷して巻いて切ってショーツでショーツでショーツなのです。

ばんしゃく~

最近また悪い病気が再発。寝る前のちょいといっぱいがやめられない。ばんしゃくーなまいにちーなんだな。
昨日ついに気になっていたあれを飲みました。皆さん飲みました?「キリンフリー」ノンアルコールビール。いや、正しくは「ノンアルコール・ビールテイスト飲料」。テレビでよくやってますね。瑛太とか古閑美保とかがCMを。
そもそも今まであったノンアルコールビールは“ノン”といいながら1%未満ではあるにしてもアルコールが含まれていたわけですが(だからノンアルコールビールの表示がビールテイスト飲料またはビアテイスト飲料に変更されたみたいですね)、今回は正真正銘“0”なんです。そりゃぁすばらしい。たとえば焼肉に行って、例えば居酒屋に行って、ジュースを飲むのはいやなのです!だって甘いもの飲みながらご飯が食べられるかってんだい!でも定番のウーロン茶じゃやっぱりさみしいのです。案外爽快感のあるご飯にあう甘くない飲み物って少ないですよねえ。ジャワティが当初そういうふれこみで売り出されましたよね。ご飯に合う飲み物ってね。いやいや話はそれましたが、私はシュワッとした油を洗い落としてくれそうな飲み物を飲みたかったのです。それもたくさん。以前のノンアルコールビールは結局たくさん飲むと飲酒運転になるっていうびみょうなことになっていたのですが、今度のものはその心配はありません。これで味さえよければ現在かなりのお店に常備されているノンアルコールビールが総とっかえされる日も近い!と思い、ワクワクしながら飲んでみました。果たしてそのお味は・・・。個人的には「よく健闘している」といった感じです。父さん母さんは「おいしくない」といっていましたが、私はまあ許容範囲かな。当然ながらビールのコクというかうまみはないんだけど、今までのノンアルコールビールより全体的にくせのないさわやかなすっきり系の味に仕上がっていて、それでいて確かにビールっぽい風味はあり、ものすごくライト系の発泡酒といわれればそうかも・・・って感じかな。ただ飲んだときに柑橘系というかフルーティーというかそれっぽい味や匂いがフワッと鼻にぬけるのがビールじゃない感じです。ビールテイスト飲料な感じ。母さんは「これジュースじゃないの!」と言ってたので、アルコールが飲めないけどビールを体験してみたい人にはいいかもしれません。まあビール好きには受け入れられないとは思いますが、飲酒運転の危険をおかすならこれで十分って感じです。大手酒店では出始めということで先週末には売り切れていたようですが、コンビニでは普通に売っていました。話題づくりにぜひ一度おためしください。私はいまからアルコールがちゃんと入ったやつを飲むことにします。それではおやすみなさい。