それは医療か、殺人か

福島県立大野病院で帝王切開手術を受けた女性が死亡した医療事故で、福島地裁は業務上過失致死と医師法違反罪に問われた医師に無罪を言い渡した。亡くなられた女性と遺族にはとても気の毒だが、当然の判決だろう。仮に医師に過誤があったとしても、このような医療行為が殺人だと看做されるようになれば、たった0.1パーセントでも死の危険性がある医療行為はできなくなるだろう。それはつまり、ほぼすべての医療行為ができなくなるということだ。医療に“絶対安全”なんてないのだから。

ビューティフル・フューチャー

プライマル・スクリームのニュー・アルバム『ビューティフル・フューチャー』(08年)を聴く。こういうメイン・ストリームのバンドを悪く書くのは、社民党が自民党を批判するみたいで嫌なんだけど、このアルバムはホント、なにがいいのかまったく解らない。だけどアマゾンのレビューでは絶賛の嵐。音楽のセンスがこれだけ世間とかけ離れているから、いい曲だね!といわれる曲が作れないのだろう。
◆公式サイト http://www.primalscream.net/

「それは医療か、殺人か」への2件のフィードバック

  1. 個人的な意見ですが、私はこの医療裁判に納得できていません。
    私も出産後、子宮に異常が発生し、大量出血で死にかけたからです。
    家族は先生から「緊急手術は成功し、経過も良好、麻酔がさめるのを待ちましょう」と説明されたそうです。
    しかし結果的には手術は完全でなく出血し続け、手術から2時間後、救急車で他の病院へ搬送されるときは人工呼吸器をつけていたそうです。
    その後、緊急の輸血と手術でなんとか一命は取り留めました。
    気がついたら、ICUで管だらけにされていて、とてもびっくりしました。

    もしあのとき死んでいたら、同じように家族は裁判を起こしたのかもしれません。
    医療裁判は勝つのが難しいと判っていてもです。そして同じような判決が出たことでしょう。そう思うとやり切れません。

    暗い投稿ですみません。無視できませんでした。

  2. もちろん、医師のミスにより患者が死亡したというケースはたくさんあるでしょう。医療行為はまったく責任を負うべきではないというつもりはまったくありません。ただ、医療行為の正当性について裁判で争うようなことになると、訴訟は爆発的に増えるのではないでしょうか。当然、医師はリスクのある治療を避けるようになります。たとえば出産にかんしていえば、日本の場合、5%の確率で死産あるいは早期に死亡します。だけど多くの人は出産は安全だと思っているから、何かあると担当医を訴える。結果、産科医になる人が減り、そうなると出産の危険性がますます高くなるわけです。できるだけ安全に出産したいとみんな思う。そのときに、じゃあ医師が失敗したときに殺人罪で訴えるようにしよう――というのは間違っていると思うのです。たとえば、今回のケースでいえば、産科医やスタッフがたくさんいれば、回避できたかもしれない。ならば、産科医を増やすにはどうしたらいいかを考えるべきでしょう。けっして、産科医を減らすようなことをしてはいけない。これは小児科も同様です。そういう意味で、今回の裁判は妥当だと思ったわけです。気分を害してしまったなら申し訳ありません。

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