危機が危機を呼び危機を呼んで危機を呼ぶ

日経平均株価は続落し、2003年4月に付けたバブル経済崩壊後の最安値を更新、26年ぶりの安値となった。この状態で、これは危機ではない――なんて言うつもりはまったくないけれど、あまりマスコミの喧伝を真に受けるのもどうかと思う。たとえば円高。たしかに輸出企業にとっては痛手だが、当然、ウハウハの輸入企業もいるわけだ。しかも原油や穀物は猛烈に値を下げている。ほんの数ヶ月まえにあれだけ原油の高騰を危機だ危機だと煽ったくせに、半値以下に下がったいまは完全にスルー。マスコミの役割というのは視聴者を不安にさせることなのだろうか。たしかに金融はヤバいけれど、まだ国民生活に広く影響が出ているわけじゃない。それなら、株は超バーゲンセールのいまが買い時ですよ!とか、いまこそ海外旅行に行きましょう!とか、ブランド品を買うチャンスです!とか、そういう扇動だってアリなはずだ。僕はここ数日、また少しずつ株を買い増ししはじめている。危機だからといって萎縮してしまっては、事態は悪化するだけだ。

隷属国家 日本の岐路―今度は中国の天領になるのか?

北野幸伯『隷属国家 日本の岐路―今度は中国の天領になるのか?』(ダイヤモンド社、08年)を読了。著者はモスクワ在住の国際関係アナリストで、本書は、1万7,000人を超える読者を持つ人気のメールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」をまとめたもの。これまでの著書もこの日記でおすすめしてきたが、本書もじゅうぶんおすすめできる内容だ。このような本がもっと広く読まれると日本の状況もずいぶん変わるのではないか。だけど、これまでの著書も本書もそうだけど、タイトルと装丁がひどすぎる。語り口は軽いけれど、内容はまともなのだから、もっと多くの人が手に取るようなものにするべきだ。この編集者こそ、誰より国益を損ねている。

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