宰相の器

「文藝春秋」8月号に掲載されている石原慎太郎連続対論「宰相の器」を読んだ。石原が安倍晋三、野中広務、中曽根康弘の3人とそれぞれ対談してるんだけど、石原はじめ3人の政治家はみなクセがあるので読んでてハラハラなかなかおもしろい。安倍は、あちこちで何度も書いてるけど、僕がいま最も首相になってほしい人。石原も安倍を高く評価しているせいで熱い先輩みたいになっちゃって、ぜんぜんインタビュアになってないのがおもしろい。野中は、石原とはまったくスタンスが違うからちょっとしたケンカみたいになっちゃっておもしろい。傑作なのは野中が石原に北京に行ってきたらどうかと言った後のやりとり。石原「いや、向こうに行ったら一服盛られそうだから(笑)」野中「じゃあ、一緒に行こう。あんなに出た料理は俺が食う。俺に出た料理をあんたが食えばいい(笑)」。このやりとりの背景にはすごくいろんなことがあるんだけど、それがこういう洒落た会話になるところがおもしろい。中曽根は、石原が尊敬する数少ない政治家なんだけど、この対論記事が本当に会話を紙面に起こしたものだとしたら、そこらの政治家よりずっとしっかりしている。もう80歳を超えてるはずなんだけど。同年齢の老人と比較してみるとおもしろい。とにかく、3つともいろんな意味でおもしろいのだ。いま総裁選や総選挙を控えて政治が動こうとしている時期だから、テレビや新聞のいい加減な記事、評論家の無責任な発言に惑わされないようにしたい。もっともこういう対談で話すこともそれぞれ様々な思惑があるわけで、鵜呑みにするわけにはいかないんだけど。国を動かす政治家を選ぶのは国民なんだから、無関心ではいられない。

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