和田アキラ

福井の松木屋に和田アキラが来るというので行ってきた。日本のフュージョン・バンドの草分け的存在であるプリズムのギタリスト。僕が和田アキラを知ったのは高校生のときで、聖飢魔IIのリズム隊がRXというユニットで出したアルバムにゲスト参加していたのを聴いたのが最初だった。大げさな言い方だけど、カミナリに撃たれたような衝撃を感じたのを覚えている。当時は相当なロック馬鹿だったから、スリップビートやポリリズムも、それに乗っかって和田が弾くスケールの響きも、なにもかも初体験だったのだ。こんなかっこいい音楽があるのか、と感動した青年はその後、ホールズワースなんかを聴くようになるんだけど、きっかけになったのが和田アキラだった。その和田アキラがなぜ来たかというと、ローランドのGT-PROというラックマウント型マルチ・エフェクターのプロモーションで、セミナーを行うため。会場の松木屋花月店は小さな店で、店の裏ではガレージセールが行われていた。なんかいいものあるかな~とフラフラしていたら、発見。和田アキラを発見。普通に歩いている。どう見てもただのおじさん。オーラのようなものはまったく出ていない。服装も週末のお父さん。ひょっとして違うか?と思ったんだけど、店員の対応を見るとやっぱり本人で間違いなさそう。やがてセミナーがはじまり、おじさんがギターを手に取った。ギターを持ったらそれっぽく見えるから不思議なもんだ。客が少ない。スタッフを除くとたぶん10人ちょっとくらいしかいない。すごい人なんだけどなあ。僕は真正面の2列目に座った。和田アキラとの距離、2メートル弱。まずは1曲、とカラオケに合わせて弾きはじめる。左手のフォームやフィンがリングを見てなんとなく不器用そうだなあと思ったんだけど、音を聴く限りはどんな早弾きでも1音1音がしっかり分離していてミストーンはまったくないし、ザクザクとした重いリフもクリーンなカッティングも難解なアルペジオも変幻自在。開始5分でおじさんには見えなくなった。でもしゃべるとおじさんになっちゃうんだけどね。セミナーは、GT-PROの説明にはじまって音作りのコツとか普段の使い方とかを、進行役の人と和田アキラが掛け合いで解説。途中、ドラム・マシンに内蔵されているギター用マイナスワンのカラオケに即興で合わせるというのがあったんだけど、キーもコード進行も何も知らされてないのに、進行役がプレイ・ボタンを押した1秒後から完璧にアドリブが弾けちゃうのには驚いた。コード進行を探ったりしないんだから。マジックを見てるみたいだった。最後に2曲続けて演奏してセミナー終了。やっぱりスゲーな和田アキラ!と同時に、スゲーなGT-PRO!と、思わず財布からクレジット・カードを出しそうになった。ローランドの思うツボ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です